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第15話 そして、警察は来なかった −その2
 夜中の12時になる頃には、「はて?果たして警察を呼ぶ必要があったのだろうか?」と自分たちがしたことに疑問を感じ始めました。別に怪我をしたわけではないのだし、強盗に入られたわけでもない、来てもらってもしょうがないのかしら?となんだか警察が来ないこととか、大家家族の頼りない対応に腹を立てている自分たちの方が、バカに見えてきてあほらしくなってきました。ベッドのガラスを片付けることも面倒になり、大家に明日の朝、証拠として見てもらおうと考え、その夜は子供の部屋で寝ました。そんなことがあっても、なぜか平気でグッスリ眠れてしまう私。

 次の朝、大家に電話をすると、「9時半にガラス屋が行くから。私は状況を見る必要ない。よくあるただのいたずらだろう」と、のたまわく。なるほど、人に家を貸すなら、このくらいクールに対応できないといけないのかもしれないわ、などと妙に感心。これ以上うるさく電話されるのもかなわないと思ったのか、珍しく時間通りにガラス屋をよこしくれた。ガラスを扱うのが慣れているガラス屋君は、箒(日本の家庭でも昔使っていた藁のほうき。コスタリカではスーパーでも掃除用品コーナーでまだ売っています。私は来た時懐かしくてすぐに買ってしまいましたが、これは重宝しますよ。)で、上手にベッドの上に散らばったガラスを掃き取り、ペーパータオルを濡らして渡したら、完全にきれいに破片を始末してくれました。ガラスもすぐ直してくれて、実に早くて丁寧な仕事振りでした。「大きな窓のほうでなくてよかったですね。」と言われ、確かにそうだ。石を投げられたのはショックだけど、その他は結構ラッキーで、自分も家族にも怪我が無かったことだし、「まー、いいか」。

 でも、アメリカには「レスキュー911」という番組があり、それを見ると、大したことでなくても呼ばれたら飛んできてくれ、何事も無ければ「それはそれでよかった」と笑いながら、レスキュー隊は次の仕事に向かっているのに。今回は呼ぶ必要が無かったかもしれないけど、実際に必要な時、警察は本当に来てくれるのかしら? そんなことを心配するのもバカらしいし、すぐガラスを直して、事後処理だけは早くやってくれた大家さんに、むしろ今は感謝している私です。

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