また、コスタリカでは毎年11月から12月にかけて、車の所有者はすべて「マルチャモ」なる年間登録料を払う。また「エコマルチャモ」という排ガス検査料も年に一回払うのだが、2001年は、従来のやり方から指定企業に委託するやり方に変えようとしたが、もめて、暮れには従来通りとなることが決まり、その間に「エコマルチャモ」を払わなくても良い状態が続いていた。本来ならば暮れの「マルチャモ」を払う時、「エコマルチャモ」の支払い証明書を提示するのだが、もめていたからかその辺はわからないが、11月の新聞では「今年はエコマルチャモを支払っていなくても良い」と載っていた。ところが12月の新聞では一転して、「エコマルチャモ」を支払わないないといけない、と変わった。それからが大変である。払っていなかった人は(本来なら払っておくべきものだが)検査工場に殺到することとなった。
本来払うべきものが、時期によって「払え、払わなくても良い」と、しかも新聞という全国規模の報道網において流れた情報が、次の月に180度変わっても大きな問題が起こるわけでもなく、怒るわけでもない。いつでも変わりうる情報を信用しないからか、実にコスタリカ人は、変わりまくる事態を上手く、臨機応変に対応しているように見える。
柔軟性に富んだ懐の広いやさしい国民なのだ。 |