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第27話 Un Mercado improvisado
(ウン メルカド インプロビサド)――― 即席市場(いちば) その2
 季節ごとの商品もある。独立記念日が近づけば、Tricolor 「トゥリコロール=コスタリカの国旗の色は、赤、青、白の三色からなっているのでこう呼ぶ」の色を使った車にぶら下げる人形、車内に付けられる吸盤付き小さな国旗等、愛国心を表すグッズが売られる。サッカーの試合があれば、そのチームの旗や帽子が色鮮やかに道端に並んでいる。クリスマスシーズンは、赤の三角帽子や、サンタの小さなライトなども。

 ところが、いざ買うともなると、これがなかなかの技術を要する。信号で止まった時、ちょうど赤になったなら、売り手側も良いタイミングで近づいてきて、ゆっくり挨拶を交わして、選びながら買える。ところが、もうすぐ青に変わる時など、お金のやり取りをしている時に信号が変わろうものならもう大変。後ろの人が「じゃまだー、早く走れー。」とばかりにクラクションを鳴らしてくる。

 この場所に集まって来るのは、商品を売る人だけではない。赤十字や、 Ejercito de Salvacion(救世軍)の募金箱を持って来る団体もいる。救世軍は写真付きの身分証明用のタグを首から下げているが、その団体が集めた募金を何処へ用立てたのか報道されたのを見たことも聞いたことも無い。募金するのをためらっているのはそのためだけど、報道に私が気付いていないだけかも。コスタリカ人でも募金する人は少ない。

 また、物乞いも来る。「Regaleme algo レガレメ アルゴ(何か恵んでください)」と近づいてくる子供。一人ではなくて、数人で来られると、いたずらされたことは未だないが、窓を開けるのはちょっと怖い。小銭をあげる人もいれば、たまたまピザが余ったのか、かわいそうと思ったのか、ピザを一切れあげる人を見たことがある。身体障害者の車椅子で移動している人、歩くのが不自由な人、手が不自由そうな人、そんな人たちも小銭を目当てに近づいてくる。それが決まって同じ場所に同じ人がいる所がある。全てではないだろうが、縄張りでもあるのだろうか。

つづく

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